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2009
10
07

雲上回廊

今回の山行(2009.9/29~10/3)記事は、表銀座などと世俗的な呼び方をされる北アルプスの有名な縦走路である中房温泉~燕岳~大天井~西岳~東鎌尾根~槍ケ岳(下山、槍沢・上高地)です。
まさに「雲上回廊」最低でも3日間、歩いてこそ見ることのできる大自然が織りなす壮大なドラマに、ただただ圧倒されました!

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初日の中房温泉登山口から燕岳(2763m)までの距離は6kちょっとしかないが、その標高差は1300mを超える。小雨の中、急な登りが延々と続くが色鮮やかな落ち葉を踏みしめながらゆっくりと登る。

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燕岳頂上近くハイマツの陰から雷鳥が出迎えてくれた。
右:泊ってよかった山小屋、泊ってみたい山小屋の最上位にランクされる燕山荘

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先日までの雨も夜半過ぎにはあがり満天の星空がひろがった。朝5時半、御来光を拝みながら山荘をあとにする。しばらくは尾根伝いに平坦路が続く。今日の目的地槍ケ岳(3180m)が遠く朝日に浮かび上がってきた。

さあここからは「色不異空。 空不異色。 色即是空。 空即是色。」そんな唱えごとが聞こえてきそうな異次元空間です。

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尾根の東側にはどこまでも続く雲海がひろがる。雲の上には3000mを越す中央アルプス、南アルプスの嶺々か浮かびあがる。今日は稀に見る好条件であろう、遠く雲海の彼方に富士山も見えた。
右:西鎌尾根からの稜線を一望、右奥に立山連峰を望む。映画「剣岳<点の記>」にも出ていた念仏行者ではないが、思わず手を合わせ、この絶景を拝めたことに感謝する。

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ハイマツの緑とダケカンバの黄、ナナカマドの紅、紺碧の空、絶妙なコントラストだ。
右:槍ケ岳左手は南岳を経て大キレット・穂高連峰へと続く。左下の谷は槍沢、右手は東鎌尾根と呼ばれる険しい稜線

槍ヶ岳
(2009.10.1西岳直下より東鎌尾根、槍ケ岳を望む)

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水俣乗越へ「大下り」と呼ばれる長い梯子、確実に一段づつ降りる。崖下まで高さ300m近くありそうだ(怖)
右:東鎌尾根を登りきると槍の穂先が間近にせまる。出発してすでに10時間を超えるが、誰にも追い越されないし、追いつかない。何が表銀座なのか!?今日はどうやら私たちのパーティ以外に同じ行程を歩いている人はいないようだ。

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ゴールとともに雲がわいてきて、沈む夕日また13夜の月を鮮やかに演出した。

今回の縦走は生涯忘れられないであろう場景を見せてくれ、同時に日本人が古来より信仰してきた古神道、山岳信仰、修験道や陰陽思想などの根元にある自然界への畏敬の念、アミニズム精神をあらためて強く感じさせられた旅でした。

もっと見たい方、大きいサイズでご覧になりたい方は→フォトライブラリへどうぞ
(スライドショーのタブをクリックしF11を押すと全画面で楽しめます)












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